東京都では令和2年から私立高校の無償化の対象を引き上げるという発表を行いました。
今回は国での政策ではなく「東京都」で「令和2年(2020年)から対象が変更」とのこと。
私立高校の無償化は不公平という声もある中での変更、変更点や不公平などのネットの意見も集めました。
私立高校無償化、東京都で令和2年から対象が変更に
東京都で令和2年から私立高校無償化の対象を増やすという案が、都議会の承認を得ることが出来たら実施される予定です。
私立高校無償化については、内閣で平成29年12月8日に閣議決定がされ、4月から実施予定でした。
しかし、更に東京都が追加で令和2年、つまり2020年4月から対象を増やす予定とのこと。
まずは東京都で拡大になる対象をご覧ください。
【東京都の法案で追加の対象となる世帯】
・年収590万円~年収760万円未満の世帯(無償化対象)New
・高校生を含んだ子供が1人以上で、3人以上子供がいる家庭(無償化ではなく、授業料の支援)
私立高校無償化、国の法案からの変更点【東京都だけ】
元々、高等学校就学支援資金制度という物があり、年収約910万未満の世帯には一律11万8800円が、年収590万円未満の世帯には年収額に合わせた支援が行われていました。
ところが、2020年に
- 年収約910万円以上世帯 →完全に対象外へ
- 年収約590万円未満の世帯 →実質無償化へ
という内容に変わるという事が決まっていました。
ここまでが「国」での決定内容です。
この内容について、2020年1月11日のニュースで私立高校無償化の変更が「東京都だけ」で行われると発表されました。
(まだ議会の承認はおりていません)
東京都が国の支援に独自資金を上乗せしての対応で、東京都の世帯だけが対象となります。
以下の表で比較してみました。
現行の国の制度 | 国の私立高校無償化 | 東京都の私立高校無償化 | |
開始 | 実施中 | 2020年4月(令和2年4月) | 2020年4月(令和2年4月) |
対象者 | 年収約910万円未満の世帯 | 年収約590万円未満の世帯 | 年収約760万円未満の世帯と、高校生を含んだ子供が1人以上いる子供3人の世帯 |
支援内容 | 年収約590万円~年収約910万未満の世帯に、一律11万8800円
年収約590万円未満世帯には追加で年収に合わせて段階的に支援 |
実質無償化 | 年収約760万円未満の世帯→実質無償化
高校生の子を含んだ子供が1に以上いる子供3人の世帯→授業料の一部を支援 |
都の私立高校無償化の注目ポイント
都の私立高校無償化の注目ポイントは
「年収約760万円未満の世帯が、私立高校実質無償化になる」
ということ。
国の制度では年収約590万円~の世帯は支援を受けられませんが、都の制度なら年収約590万円以上~年収約760万円未満の世帯が追加で無償化の対象になる事になります。
また、高校生のお子さんを含めて子供が3人いる世帯では年収に関わらず、一部の授業料が免除に。
一番影響を受けるのは年収約590万円~年収約760万円未満の世帯ということになりますね。
私立高校の無償化は不公平?
国の制度についても、年収によって私立高校の授業料が変わってしまうことについて疑問の声が上がっていました。
また、高校についても全ての高校が対象となるので、頑張って受験して入学した子や公立高校から落ちて入学する子だけでなく、適当な気持ちで高校に入学する子も対象になってしまうことに対しても不満の声がありました。
年収約590万円以上となると、ちょっとした年収の差で無償の世帯と無償でない世帯が出来てしまうので、不公平感があるのは仕方ないことだと思います。
それに加えて今回の都の私立高校の無償化。
対象は「都内に住む世帯」に限られます。
つまり、
- 東京都に住み、東京の私立高校に通う学生→年収約760万未満なら無償
- 東京都に住み、他県の私立高校に通う学生→年収約760万未満なら無償
- 他県に住み、東京の私立高校に通う学生→年収約590万円未満なら無償
となってしまいますよね。
例えば埼玉県にから東京都の高校に通う子と、東京都から同じ高校に通う子。
ご両親の年収は同じで、家も電車で10分しか離れていないのに片方は無償化、片方は授業料を支払うなんてケースも有り得るのではないでしょうか。
これは不公平に感じる方がいても仕方ありませんし、高校生のお子さんがいらっしゃらないご家庭の方の不満もあると思います。
ネット上の意見
まとめ
私立高校の授業料はかなり高いので、既に卒業した世帯からも不満の声があがりそうですね。
そもそも年収制限がある限り不公平の声は消えないと思いますし、子供の居ない世代からの批判も同様です。
今回の東京都の制度に関しては、まだ正式な発表はありませんが他県からの学生については省かれてしまうと思いますので、更に不公平感が広がるのではないでしょうか。
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